不自由なんか無いこの世界で、どんな自由を願ったらいい?
突然ですが、僕は平成初期の生まれで、生まれてからずっとバブル崩壊後の不況が続いています。
失われた十年とも二十年とも言われる中でずっと育ってきた訳です。
でも、それでも。
国全体としての生活水準は上がっていると思います。
それは技術革新のお陰だったり、様々なものの恩恵にあずかっていると思うのですが、とにかく社会全体が衰退しているということはないと思います。
冷静に自分の家や友達の家を見回してみると、テレビ・パソコン・エアコンなどといったものは大抵の家にあります。
特に裕福でなくてもです。
「昭和の三種の神器」とか「3C」などと言っていた頃とは比較にならないほどいい暮らしをしています。
また、食べ物に関してもそうです。
今の僕なら、ちょっと奮発すればお寿司が食べられます。
100年か200年くらい前だったらどうでしょうか。
海辺の町にでも住んでいない限り、一国の王様であっても新鮮な生魚を食べることはできなかったでしょう。
更に言えば現代の日本は大抵どこにいても清潔な水が手に入りますね。
これもすごいことだと思います。
やはり、社会全体が大きく進んでいる。
前か後か、横なのか、わからないけど、とにかく動いている。
今の日本の便利さが良い事なのか悪い事なのかは様々な意見があると思いますが、便利になっているのは間違いないです。
喉が渇いたら蛇口をひねればいい。
お腹が空いたらコンビニに行けばいい。
寒かったらエアコンをつければいい。
すごい、便利。
また、国家権力による思想統制も無く、精神的自由も憲法で保障されています。
「安倍はクソ」などと、Twitterで言ってもまあ逮捕されることはないです。
これほど便利で自由が保障された国、日本。
であるにも関わらず、生きにくい時代になったという声が聞かれます。
この”生きにくさ”の原因は一つではなく、様々な要因が複雑に絡み合って時代の雰囲気を作っているとは思うのですが、敢えて一つ挙げるとしたら、モチベーションを向上しにくくなったということでしょうか。
比較対象としてわかりやすいのが、高度成長期。
物質的な豊かさで言えば、今より遥かに劣っていた筈なのですが、「あの頃は良かった」と言っている大人が沢山います。
国全体の経済成長率はもちろん、個人単位で見ても終身雇用制と年功序列賃金というシステムにも支えられて、今しんどくても頑張っていれば豊かになれるという希望を捨てずに努力することができました。
また、お金が貯まったら車を買おう、テレビを買おうという目標もはっきりと意識することができました。
対して、今はどうでしょうか。
かつて”夢”であった暮らしは”普通”となり、その普通を維持するためにストレスをためる。
会社や世の中の矛盾や非効率に気付いているのに何も言えない。
それなのにその”普通”を維持できるかすら不確定。
反旗を翻すほど情熱的にもなれず、全てを受け流せるほど無気力にもなれない。
更に言えば、かつての”モーレツ社員”や”企業戦士”の成れの果ても知っている。
だから取り敢えず、周りと同じように、悪目立ちをしないように、合わせていく。
そんな社会で、
明確な目標をもって全力で努力している人はどれほどいるでしょうか。
努力の先に希望を見出している人はどれほどいるでしょうか。
明るい未来をイメージできない。
物質的には豊かになったけど、”八方塞がり感”が拭えない。
そんな方もいるんじゃないでしょうか。
とは言っても、誰もが少なからず「やりたいこと」や「なりたい自分」を持っていることかと思います。
僕にもあります。
そしてそれは、誰にも邪魔をされる筋合いはありません。
もちろん目標が人それぞれなので頑張り方も人それぞれですが、だからこそマニュアル通りの教科書に頼らない生き方が必要になると思うのです。
きっとそれは大変なことでしょう。
誰かが作った教科書を読んでいる方が、何も考えなくて済む。責任も負わなくていい。
でも、
僕は自分の心の声を大切にしたい。
夢に向かって努力する人を応援したい。
その思いだけは捨てずに、頑張っていこうと思います。
いつかどこかで、あなたと夢を語れたら…
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